よたろうくん Yotaro-kun

Yotaro-kun
よたろうくん
少年クラブ・ぼくら
落語に登場するのんびりキャラクターをそのまま主人公にしようなおおらかな笑いを生んだ。
It has produced a generous laugh that would make a laid-back character in rakugo a protagonist in his own right.
manga?genre=cm101&page=1&sort=pubDateDesc&title=%E3%82%88%E3%81%9F%E3%82%8D%E3%81%86%E3%81%8F%E3%82%93&author=%E5%B1%B1%E6%A0%B9%E8%B5%A4%E9%AC%BC
このマンガのレビュー
落語は現在ではすっかり大人が楽しむ芸能というイメージになっているが、昭和の時代には、子どもたちにとっても今よりずっと身近な存在だった。『よたろうくん』は、そんな落語の世界観が落とし込まれた作品。「よたろう」「きんぼう」といった、典型的な落語の登場人物にその名のルーツを持つキャラクターたちが繰り広げる、のほほんとしたおかしな日常が、素朴に描かれていく。
よたろうくんたちが「ワッ」と泣く時、その口が、独特なリボンのような形になる。それを見た母に「ほら、マンガなんていいかげんなことばっかり描いてある。人間の口はこんな形にはならない」と言われた私は悔しくて、なんとか母に反論したかった。そして訓練の末、自分の口をあのリボンの形にできる技術を会得したのだ!「マンガ」の社会的な地位が今よりずっと低かった頃ならではのエピソードかもしれない。後年、山根赤鬼先生にお会いした際にその話をしたら、とても喜んでくださった。