パタリロ! Patalliro!

Patalliro!
ぱたりろ!
花とゆめ
Hana to Yume
1990以降雑誌変え連載中
異才が放つ媚薬のような作品。馬鹿馬鹿しいほどぶっ飛んでいる常識を乗り越えた世界。
An aphrodisiac work by a different talent. A world that overcomes the ridiculously outlandish common sense.
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このマンガのレビュー
魔夜峰央の『パタリロ!』は、1978年の連載開始から40年以上続く、ギャグ漫画の金字塔だ。
舞台は南国の小国マリネラ王国。10歳にして国王のパタリロ・ド・マリネール8世は、天才的な頭脳と破天荒な行動力を持ち、常識を軽々と飛び越えて周囲を翻弄する。
とにかく何でもありのギャグが畳みかけるように展開し、シリアスな場面すら瞬時に茶化してしまう。
さらに、この作品の独自性はジャンルの枠を軽々と飛び越える点にある。英国諜報員バンコランと美少年マライヒの耽美的関係やボーイズラブ要素、少女漫画的感性まで織り込み、ナンセンスギャグと絶妙に共存させている。
冷戦下のスパイものや世相、芸能界のパロディも満載で、時代ごとに笑いの形を変えてきた柔軟さは、今読んでも新鮮だ。
結局、『パタリロ!』の魅力は奔放さと自由さにある。常識もジャンルも一切無視し、笑いと風刺を惜しみなく詰め込む。その型破りさこそ、長寿作として愛され続ける理由なのだ。漫画が自由でいいことを体現した、稀有な作品である。