猿飛佐助 Ninja Sarutobi Sasuke
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Ninja Sarutobi Sasuke
さるとびさすけ
おもしろブック
描き下ろし「おもしろ漫画文庫」
唯一無二のナンセンスギャグは多くの後輩を刺激した
The one and only nonsense gag that has inspired many juniors.
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このマンガのレビュー
杉浦茂の本を初めて手にしたのは近所の図書館。独特のセリフ回しやオフビートなストーリー展開、奇抜なキャラクターとその名前(「おちゃづけ三ばいのすけ」なんてどうやって思いつくんだろう?)に一瞬で心奪われた。作中で繰り広げられる奇妙奇天烈な世界は、杉浦茂以前にも以後にも存在しない、まさに唯一無二のものだと思う。これが戦後まもなくに描かれ、当時の子供達に圧倒的な人気を得たという事実には驚かされる。
杉浦作品を読むとお腹が空いてくる。いつも作中に美味そうな食べ物が登場するからだ。(猿飛佐助もそれは美味しそうにコロッケや串団子を食べている。)これは戦中、戦後の食糧難の時代を経験した杉浦だからこそ生まれた表現ではないだろうか。(元々彼が食いしん坊だったのかもしれないけれど…)読者である子供達も漫画内に馴染みのあるオヤツや料理が出てくることで、杉浦の奇想天外な世界への愛着が一層増したのではなかろうか。晩年の作品でもそのユーモアとサービス精神は消えることは無かった。憧れの存在である。