欧文作品名読み者原作備考年掲載誌:

Maboroshi Detective

Maboroshi Detective
まぼろしたんてい
桑田 次郎(桑田 二郎)
KUWATA Jiro
少年画報
Shōnen Gahō
「少年が活躍して悪をやっつける」という王道を歩みながらも大人っぽいクールな画面が一味違うリアル感を漂わせていた。
While following the classic formula of "a young boy taking action to defeat evil," its sophisticated and cool artwork set it apart, giving it a unique sense of realism.
manga?genre=cm101&page=1&sort=pubDateDesc&title=%E3%81%BE%E3%81%BC%E3%82%8D%E3%81%97%E6%8E%A2%E5%81%B5&author=%E6%A1%91%E7%94%B0%E6%AC%A1%E9%83%8E

このマンガのレビュー

懐かしの少年マンガシリーズ②
二つ目に紹介するのは少年探偵マンガ「まぼろし探偵」。 海外の影響で戦前から探偵小説は大人気でした。戦後は江戸川乱歩の子ども向け探偵小説が登場して映像化され、探偵マンガも多数現れます。
少年探偵は子どものくせに車やバイクを乗り回し、拳銃を撃つことが許されていました。その代表が金田正太郎が登場する「鉄人28号」と「まぼろし探偵」でした。ラジオ、テレビドラマ、映画も大ヒットで原作マンガを掲載していた「少年画報」は「赤胴」人気もあって少年月刊誌のトップに躍り出ます。
作者の桑田次郎は、テレビドラマ「月光仮面」のコミカライズ作品を『少年クラブ』(講談社)に、さらに「8マン」を『少年マガジン』(講談社)に連載して大人気作家となっていきます。
桑田作品の最大の魅力は「線」の美しさにあります。手塚治虫の線は丸っぽくで可愛らしく、白土三平の線は直線的で力強いと言われてますが、桑田の線は流線的で美しいのです。
「まぼろし探偵」が生み出した副産物は現代にも受け継がれています。それは独特のコスチュームです。マフラー、帽子、仮面さえ用意すれば誰にもまぼろし探偵になれるのです。覆面をしてサングラスをかければ月光仮面にもなれます。これは現在世界中で人気のあるコスプレの元祖と言ってもいいでしょう。
「まぼろし探偵」のように少年が探偵となって事件を解決するという設定はその後のマンガのジャンルの一つとなっていきます。その遺伝子を受け継いでいるのが「金田一少年の事件簿」であり「名探偵コナン」なのです。
そんな魅力を満載した「まぼろし探偵」をこれを機会にぜひ読んでください。昔のマンガは確かにコマ割り、絵柄などがとっつきにくい感じがするでしょうが、読み始めたらもう止まりません。こんなに面白かったのかとビックリすること請け合いです。

HASHIMOTO Hiroshi

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