欧文作品名読み者原作備考年掲載誌:

Fang King

Fang King
きばおう
石川 球太
ISHIKAWA Kyuta
戸川 幸夫
週刊少年マガジン
WeeklyShonen Magazine
動物が主人公でありながら人間以上にその心がリアルに語られるヒーローものとして描かれている。
Though the protagonist is an animal, the story portrays its emotions and heart more realistically than those of humans, presenting it as a hero story.
https://mediaarts-db.artmuseums.go.jp/manga?genre=cm101&page=1&sort=pubDateDesc&title=%E7%89%99%E7%8E%8B&author=%E7%9F%B3%E5%B7%9D%E7%90%83%E5%A4%AA

このマンガのレビュー

オオカミとアイヌ犬の血を引く山犬キバの物語。牧場の一人娘・早苗と出会ったキバは、そのあたたかい愛情に触れ、やがてふたりの間には、強い信頼関係が築かれていく。
原作は動物文学の第一人者・戸川幸夫先生による小説。そのマンガ化を動物マンガの名手である石川球太先生が手がけることで、原作の世界観が最高の形で表現され、動物マンガのひとつの頂点を極めたといえる傑作になった。キャラクターとしてのキバも本当に魅力的で、犬ながら読んでいて惚れ込んでしまうような格好良さだった。
圧巻なのはクライマックス、最愛の早苗が宿敵・人食いグマのゴンに襲われた山小屋にキバがたどり着くシーン。早苗とゴンの姿はもうそこにはないのだが、残されたにおいから、そこで起こった出来事はキバの脳裏にありありと浮かび上がるのだ。そして激しい悲しみと怒りに駆られたキバは、激闘の末に復讐を果たす。ドラマティックな展開がマンガならではの表現で描き出された、コミカライズ作品としても最高峰の一作だ。

SATONAKA Machiko

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