へび少女 Snake Girl
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Snake Girl
へびしょうじょ
週刊少女フレンド
WeeklyShōjo Friend
人の心に潜む恐怖を呼び覚ます真のホラー漫画がメジャーに登場してなおかつ読者が受け入れた「事件」とも言える作品。
This work can be described as an ‘incident’ in which a true horror manga that evokes the fears lurking in people's hearts appeared in a major market and was still accepted by readers.
manga?genre=cm101&page=1&sort=pubDateDesc&title=%E3%81%B8%E3%81%B3%E5%B0%91%E5%A5%B3&author=%E6%A5%B3%E5%9B%B3%E3%81%8B%E3%81%9A%E3%81%8A
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このマンガのレビュー
とある村に住む快活な少女・さつきの家に女が訪れる。雪が降りしきる夜、美しいがただならぬ雰囲気の女、謎めいた発言。これからとてつもない厄災に翻弄されるのだと見る者を巻き取る、ホラーにふさわしい始まり。現実の不穏はただ不安で居心地の悪いものだが、物語の不穏は興奮を高めてくれる。先を予感させ、恐怖に満ちた結果を見せるのはホラーの醍醐味だ。
天涯孤独となり、隣村の裕福な家の養子となったさつきの友人・洋子は“しのばずの沼”に住むうわばみと祖父・中村利平の因縁にとらわれていくさまもまた、不穏な予感からの具体化の連続。この流れの先にある、へび女にアザをつけられたさつきが幻覚を見るシーンは、読者を絶望に叩き落としてくれる。さらにもうひとつ上の絶望、“しのばずの沼”の怒りは、クライマックスにふさわしい絶望感を与えてくれる。ハリケーン、大地震、水害、こうした自然現象に人間は太刀打ちできない。まさにそんな時に感じる無力感と絶望感に似ている。さつきはへびの因縁から逃れられるのか? 短編ながら怒涛の展開。