ハレンチ学園 Shameless School

Shameless School
はれんちがくえん
週刊少年ジャンプ
Weekly Shonen Jump
マンガは読者のためにあるということを教えてくれた作品でもある。「漫画は悪書」と親が騒いだ時代もあったのです。それが何か?これも漫画家の社会への挑戦です。
This work taught us that manga exists for its readers. There was a time when parents condemned manga as “harmful literature.” So what? This, too, was a challenge from manga artists to society.
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このマンガのレビュー
1968年『週刊少年ジャンプ』で始まった永井豪の『ハレンチ学園』は、当時「ハレンチ」という言葉を流行させ、過激な性表現から「有害図書」として批判を浴びた作品である。
最初に追放を決定したのは地方都市の校長会で、PTAや教育委員会からも激しい反発を受けた。だが、いま振り返れば性的描写はイタズラめいた軽さが多く、むしろ衝撃的なのは後半の「ハレンチ大戦争」だ。
学園を潰そうとする軍隊と生徒・教師が全面戦争を繰り広げ、血しぶきや爆死が描かれるその凄惨さは、教育制度や権力への痛烈な風刺であり、戦争を生む人間の欲望を示す寓話ともいえる。
当時は社会現象を巻き起こした問題作だが、50年以上新作が描き継がれた永井豪の代表作でもある。規制論争は2010年の東京都青少年条例改訂問題にも及んだが、表現は規制ではなく自由の場から進化するものであり、議論の余地は今も残されている。