欧文作品名読み者原作備考年掲載誌:

Ai and Makoto

Ai and Makoto
あいとまこと
ながやす 巧
NAGAYASU Takumi
梶原 一騎
週刊少年マガジン
Weekly Shonen Magazine
唯一無二の圧倒的画力で、少年誌における本格的純愛ものを定着させた記念碑的作品。
A monumental work that established the authentic pure love story in shōnen magazines with its unique and overwhelming drawing ability.
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このマンガのレビュー

恋愛漫画と聞いて「愛と誠」を思い浮かべる人は、どれほどいるだろう。梶原一騎原作、ながやす巧作画による70年代のヒット作である。だが「恋愛」と一口に言ってしまうと誤解を招く。そこに描かれるのは、甘酸っぱさよりも血と涙と汗。“暴力と純愛”の青春劇なのだ。
主人公は不良少年・太賀誠。孤独とプライドの塊のような青年に、財閥令嬢の早乙女愛が惹かれていく。社会的には釣り合うはずのない二人が互いを必要とし、やがて多くの困難に挑む。抗争あり、流血あり、運命のいたずらあり。展開は大仰で、セリフも芝居がかっているが、だからこそ読者は胸を掴まれる。誠の不器用な誠実さと、愛のひたむきな思いが、直球で迫ってくるからだ。
『愛と誠』がいまも語られるのは、単なる恋物語を超えて「愛とは何か」「誠実に生きるとは何か」という普遍の問いを放ち続けているからだろう。高度経済成長の時代に若者が抱えた苛立ちや焦燥も反映されており、その熱気はいま読み返しても色あせない。
結局のところ、この作品の魅力は一点に尽きる。荒唐無稽であっても、人は愛のために生き、誠を貫こうともがく――その真っ直ぐさがページの隅々から溢れているのだ。

WASHITANI Yuya

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