欧文作品名読み者原作備考年掲載誌:

Sand Castle

Sand Castle
すなのしろ
一条 ゆかり
ICHIJO Yukari
りぼん
Ribon
華麗な描線で描く芯の通ったヒロインの生き方は少女たちの背中を押すエールでもあった。
The heroine's core life, portrayed with gorgeous lines, was also an encouragement to the girls.
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このマンガのレビュー

生まれも容姿も才能も恵まれたナタリーが主人公であることは、物語の上でも疑いようがありません。それなのにナタリーがあまりに狂気的な判断や言動を繰り返すので、これほど共感しがたい主人公も珍しいのではないでしょうか。彼女がいなければ、彼女がもう少しこうだったら、他の登場人物はもっと早く心穏やかに幸せな結末を迎えられたのではないか、と思わずにいられません。
その極みとも言える場面が、最愛の人フランシスを亡くしたナタリーが、フランシスの遺した息子マルコを引き取った上でマルコに対してフランシスという父親と同じ名前を与える場面です。保護者となる者が庇護下にある子どものアイデンティティを奪うというタブーを堂々と犯すナタリーの狂気は、悪役のそれと言って差し支えありません。
なお、作者の一条ゆかり先生も、自身が嫌いな女性像としてナタリーを描いていたそうなので、読む際は遠慮なく主人公の振る舞いに憤ってください。

YAMABE Satoshi

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